商工ローンは中小企業を対象に一時的な運転資金の調達などで資金を貸し出す貸金業者のことです。
一般市民を対象に貸し出す消費者金融のほか、銀行や銀行系ノンバンクと区別します。

商工ローンの利率は他の金融機関と比べ、高率で、「グレーゾーン」と呼ばれる金利を設定していることが多いようです。
また、無担保無保証が原則の消費者金融とは違い、借入金を受けるには「手形」や「担保」、「連帯保証人」を求められることがあり、さらに、連帯保証人には「根保証」と呼ばれる契約を結ばされ、知らないうちに借入限度額まで、返済を求められてしまうこともあります。
近年、厳しい取り立てや契約内容の説明不足などから社会問題化し、「ヤミ金融規制法」(貸金業規制法及び出資法の一部改正法)が国会で成立しました。

現在は各社ともイメージアップを図るため「ビジネスローン」などの名称で商品を展開しています。

商工ローンは他の金融機関に比べ、「借りやすい」のが特徴といえ、その分、契約段階において、さまざまな措置がとられることが多いようです。

a)高率の金利

企業の経営者を対象に高い金利(最高年利29・2%)で事業の運転資金を貸し付けます。

b)手形貸付

お金を借りる際、借用書を使わずに、貸し手を受取人とする約束手形を借り手から振り出してもらうのが手形貸付の方法です。印紙税の節約にもなり、商工ローンにおいては手形貸付がよく用いられます。

c)担保

商工ローンでは担保を取って貸し出す方法もとられます。担保付の場合、担保を中心に融資が設定されるため、多重債務者などでも無担保ローンよりは低利で、高額をまとめて借りられます。しかし、実際には借金総額が大幅に膨らんで、解決が難しくなり、家族などを苦しめる結果につながりやすいともいわれています。

d)連帯保証人

連帯保証人がいる場合があります。融資限度額まで連帯保証人の責任が及ぶ根保証と呼ばれる契約を結ばされることもあります。

e)比較的高い利用限度額

高額なら数千万円まで貸し出します。

商工ローンで借り入れた場合、使途は自由ですが、6つに大きく分けて考えられます。

a)事業資金

事業拡張の資金などです。赤字でも対応してくれる場合もあります。

b)開業資金

新しく開業するための資金の借り入れです。

c)納税資金

手元に資金がない場合に納税しなければならない場合などの借り入れです。

d)運転資金

取引先の納金が滞っていたりする時などの借り入れです。

e)借り換え資金

複数で借り入れている時など一本化したり、金利を低減したりするときなどの借り入れです。

f)その他急な出費

事業の急な変化に応じた出費など短期的な借り入れです。

保証人の基本的な保証義務は例えば主債務者が50万円借りれば50万円のみを保証するものです。
しかし、根保証契約とは融資限度額まで保証義務がある契約です。
例えば、主債務者が50万円の融資で保証人に依頼した際に、その後、追加融資が100万円なされた場合、その100万円まで保証しなければならず、結局は融資限度額まで保証の義務があることになってきます。
商工ローンにおいて問題となったのは、この根保証契約が契約書に書かれていても保証人に事前に十分に説明されていなかった場合で、50万円で保証人になったと主張しても契約書に書かれている限り、追加融資まで責任を負うはめになってしまうことがありました。
こういった場合に保証人が厳しい取立てに遭うなどして、社会問題にもなりました。

商業手形割引は多くの商工ローンが扱っています。
手形を満期を迎える前に譲渡して、満期日までの利息や手数料を差し引いた額で売却することです。
満期でもらう額より少なくなりますが、即時に現金化したい時に用いられます。
基本的に商工ローン会社の多くは商業手形割引を専門に行っていた会社がローンに乗り出した形が多いようです。

・会社を設立したばかりでまだ銀行の割引枠がない
・現金集金が急に手形集金になった
・銀行の割引枠が一杯になった

などで使われます。


a)対象の手形

商取引の裏付けのある商業手形
個人振出から上場手形・店頭手形まで

b)審査

約10分で審査完了するところなどスピード審査、即日審査が可能なところが増えているようです。提出書類は印鑑証明、身分証明書、法人の登記事項全部証明書など

c)割引率

年利4%台~29%程度まで
大口や再生会社との取引では、低利率可能となっています。

不動産担保融資とは、所有している不動産を担保に融資を受けるサービスのことです。
不動産を担保にすることで大きな融資を受けることが出来ます。まとまった資金が必要になった場合などに利用されます。

・高い融資額を生かした債務の一本化
・審査で信用力を高める
・低金利を生かす

などの理由から利用されます。

審査については、

人的価値よりも、担保価値が強く考慮されます。担保の時価に応じて借り入れ可能かどうかのほか利用限度額や利率などが決まっていきます。 原則として保証人は必要ありません。

また、「不動産つなぎローン」などでは、売却を予定している不動産について、売却までの期間、つなぎ融資ができます。

必要書類として身分証などのほか、土地の「権利証」が必要となる場合があります。土地が誰のものか示す重要な書類で再発行できません。これがないと担保に入れたり、相続したりすることができません。

あと、不動産が担保になるということについてですが、家などはもちろんそのまま住むことができますし、 返済し続ける限り、住宅ローンの家庭と同じように 一切変わらない状態でいられます。

商工ローンでの厳しい取り立ては社会問題になりました。

貸金業法で規制されているのは次の行為です。

a)暴力的行為

相手に触れてはなりません。また、脅迫めいた声を出すことも禁止されています。

b)本人以外への請求

請求できるのは本人、保証人のみです。

c)督促の時間

督促の時間は8時から21時までです。

d)連絡回数

連絡回数は訪問で一日一回、電話連絡で3回までです。

e)集金時の長期滞在の禁止

滞在は1持間までと決まっています

社会問題になっているヤミ金の問題に対処するため、2004年にヤミ金対策法(貸金業規制法および出資法の一部改正法)が施行しました。暴力団などから協力を得ている悪質な業者が組織的に貸付を行うことを排除するとともに、罰則、規制の強化などから適正化に努めます。
主な内容は次の通りです。

a)貸金業登録審査の強化

・登録拒否期間の延長  

登録の取り消しを受けたり、一定の法令に関する刑に処せられた場合、登録を受けられる期間が3年から5年に延長されました。

・登録拒否事由の追加 

暴力団員を従事させたり、貸金業務取扱主任者を設置しない場合、一定の財産を有しない場合など貸金業の登録ができなくなりました。

b)罰則の大幅な引き上げ

・高金利違反は5年以下の懲役、1千万円(法人は3千万円)以下の罰金

・無登録営業は5年以下の懲役、1千万円(法人は1億円)以下の罰金

c)取立て行為の規制強化

・電話や訪問の仕方、夜間の取立て、第三者への弁済の要求などについて具体的な取立て行為の規制について法律で明確に示されました。

d)広告、勧誘広告の罰則の適用

・広告、勧誘の違反百万円以下の罰金

e)高率利息での貸付契約の無効化

・年109・5%を超える利息で貸付契約をした場合、契約は無効であり、利息について一切支払う必要がありません。

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